毎年9月に行われる、動物慰霊祭。

広島県動物愛護センターでも、もちろん行われているのですが、

その中の慰霊の言葉を、一人でも多くの方に聞いていただきたいと願い、

ワンハートニャンハート・放送の中でも、全文拝読させていただきました。

是非、ご覧くださいませ。

 

慰霊の言葉

本日ここに、動物慰霊祭を行うにあたり、当センターに収容され、

人間の都合で命を奪われることになった、多くの犬や猫の御霊に対し、

心から冥福をお祈りします。

生涯を全うすることなく命を奪われたあなたたちの気持ちを想像すると、

悲しみで胸がいっぱいになります。

当センターは昭和五十五年の開所以来、狂犬病予防業務と併せて、

人と動物の共生する社会の実現を図ることをめざし、「動物愛護教室」や

「犬猫の飼育講習会」の開催といった、動物愛護と適正な飼養についての

普及啓発に努めてきました。

その効果もあってか、当センターに収容される犬猫は大幅に減少してきてはいます

が、依然として多くの犬猫を収容し、また、致死処分しています。

昨年度も三、四三四頭の犬猫を収容しました。

これらのうち、多くのボランティアさんの協力も得て、

六〇七頭が新しい飼い主のもとに行くことができましたが、

残りの二、七八六頭は、致死処分せざるを得ませんでした。

平成二十四年、「動物の愛護及び管理に関する法律」の改正により、

動物の飼い主には、動物を最期まで適切に飼育することが義務づけられ、

動物の高齢化や病気などの理由の場合には、引取を拒否することができるようになりました。

この法改正を受け、平成二十五年九月から、引取を求める飼い主に対し

最期まで責任をもって飼うことを粘り強く説得し、その引取頭数は激減しました。

しかし、引取を求める飼い主からの相談は後を絶ちません。

人と動物の共生する社会の実現を図るには、動物の命を尊重する考え方や態度を

確立することと併せて、鳴き声、糞尿等による迷惑防止を含め、動物が人の生命、

財産を侵害することのないよう管理される必要があります。

そこで、犬や猫を飼っている方、これから飼おうとしている方へお願いです。

動物を飼うには、動物が健康で生活できる環境を整えるなどの「動物への責任」と、

近隣に迷惑をかけないといった「社会への責任」があります。

そして、動物の命が尽きるまで愛情をもって飼い抜く「覚悟」が必要です。

飼えなくなった場合にも、新しい飼い主を見つける努力をしてください。

決して捨ててはなりません。

次に、飼主のいない犬猫に餌だけを与えている方にお願いです。

当センターに収容される犬猫のほとんどは飼い主のいない、

あるいはわからない犬猫です。無責任に餌を与える行為は、

不幸な命を増やすことにつながるばかりか、近隣の環境に悪影響を及ぼすことにもなります。

無責任な餌やり行為が、周辺の方々に迷惑をかけていることに気づいて下さい。

動物の好きなあなたが、動物嫌いを増やしているのです。

 

致死処分後、一頭一頭行う死亡確認の際の、あなたたちのぬくもりを私たちは忘れません。

これからも一頭でも多くの命を助ける取り組みを推進してまいります。

人と動物が共に幸せに暮らすことが出来る調和のとれた社会の実現が、あなたたちの

尊い犠牲の上に成り立つことを深く胸に刻み、ご列席の皆様と共に、動物愛護精神の

一層の普及啓発をここに誓い、慰霊の言葉といたします。

安らかに眠ってください。

平成27年9月18日